弁護士高島秀行の資産を守り残す法律

資産を守り残すために事前に備える賢い法律利用方法

第105回 国は中小企業支援のための補助金を用意しています 

以前、第34回 中小企業の借金問題解決に国が支援!
で、お話ししたように、日本における企業の99.7%は中小企業であり
この中小企業が元気にならないと日本経済の再生はないことから、
国は、中小企業支援のために、補助金を出す政策を取っています。

前回説明をしたのが、借金の返済が苦しく、返済期間を延ばしてもらう事業再生計画、
経営改善計画作成のための補助金です。

その他にも、国は、「ものづくり補助金」と言って
中小企業が、新しい技術や新しいサービスを開発するための費用の3分の2を
補助金として出して支援するということを行っています。

中小企業が
新しい商品を開発する際には
試作品を作らなければならないし、
原材料や新商品を開発するための機械装置を購入したり
それに伴い人件費などがかかります。
その費用の3分の2を補助金として国が出すというのが
ものづくり補助金です。

この補助金をもらうためには
まず、事業計画を申請し、
国に補助金の対象とすることを認めてもらう必要があります。

次に、国が補助金の対象となることを認めてくれたら
事業を開始し、その後に事業の実施状況を国に報告します。

適切に事業が実施されていると認められると
補助金の額が確定され、
補助金を受け取れることとなります。

その額は、成長分野で1500万円
一般型で、1000万円、
小規模事業型で700万円です。

この補助金の申請は
事業計画や事業実施状況の報告書など
文書を提出することが必要なうえに
認定支援機関の確認が必要となります。

ちなみに、僕は認定支援機関となっています。

今回は、期限が8月11日までなので、
これから準備して申請するのは難しいと思いますが
定期的に募集するようなので
新商品や新サービスの開発を考えている中小企業の方は
次回の機会には、
補助金の利用を検討してもよいかもしれません。
( 2014/07/29 00:00 ) Category 企業法務 | トラックバック(-) | コメント(-)

第104回 婚姻中に夫以外の男性の子を身ごもったら 

みなさんには、なかなかありえないことかもしれませんが
奥さんが、婚姻中に、ご主人以外の男性の子供を身ごもった場合
その子は、誰の子になるかという問題について
この度最高裁判決が出されました。

今日は、その件についてお話しします。

婚姻中に、奥さんが身ごもった子については
法律上の夫の子供であると
民法は推定することとしています。

そして、民法上、夫が1年以内に、
自分の子供ではないと否定しないと
夫婦の子供であることが確定することとなっています。

しかし、1年経過した後に、
DNA鑑定をしたところ
夫と子供に血縁関係がないことが
明確になったら、
この民法の親子関係の確定の制度を覆せるのか
覆せないのか
ということが、
今回の裁判の争点でした。

最高裁は、5人の裁判官で結論を出しましたが
3対2のギリギリのところで、
一度確定した親子関係はDNA鑑定で
血縁関係がないことが明らかになっても
取り消すことはできないと民法の規定通りの判断をしました。

この問題が難しいのは、
親子は血縁関係が重要なのか
一緒に生活した期間が重要なのか
ということなのです。

民法は1年としていますが、
1年親子として暮らしたら
ずっと親子のままであるとすれば
いいのか、
血縁関係がないとわかったら
親子として何年過ごした後でも
親子でなくなってしまうのか
ということです。

民法のとおりだと
血縁関係がないのに
ずっと親子で
血縁関係のある男性とは
親子とはなれないことになります。
(養子縁組などを使えば親子になる余地はありますが)

逆に、DNA鑑定によりいつでも親子関係を取り消せるとすれば
親子だと思って一緒に暮らしてきたのに
DNA鑑定の結果、血縁関係がないことがわかったら
いつでも親子でなくなってしまうということになります。

どちらの結論をとっても、
問題は残る難しい問題です。

そのような難しい状況にならないよう気をつけるのが
一番ですが、
人間はなかなかそういつも合理的には
生きていけないものなので
問題は起きてしまうわけです。


( 2014/07/22 00:00 ) Category 話題の裁判・事件 | トラックバック(-) | コメント(-)

第103回 弁護士なのにやってはいけないことの研修を受けました 

みなさんは、弁護士は法律の専門家なので
やってはいけないこととやっていいこととの区別はついていて
弁護士がやってはいけないことをするはずない
と思われている方が多いと思います。

そう思っていらっしゃる方は、ありがとうございます。
最近、弁護士なのに、
そのようなみなさんの弁護士への信頼を
裏切る弁護士が増えています。

そこで、弁護士がみなさんからの信頼を裏切らないよう
弁護士会は、
弁護士がやってはいけないことの研修を
強化しています。

この研修を、弁護士が守るべきルールの研修ということで
弁護士倫理研修といわれています。

以前から、1年目10年目20年目という区切りには
弁護士倫理研修が行われていたのですが
今は、相次ぐ弁護士の不祥事を受けて
1年目、3年目、以降5年ごとに
倫理研修が行われることになりました。

どういう内容の研修を受けるかというと、
複数の依頼者から同時に事件を引き受けたのちに
依頼者同士の考え方が対立した場合
両方の依頼を続けていいのか、
そうかと言って、
辞めてしまうと
訴訟は止まってしまうし、
依頼者は最初から別な弁護士を探して、
状況を説明しなければならない上に
再度弁護士費用を支払うこととなってしまうけれども
辞めていいのか、などという
難しいものです。

それから、弁護士でない業者と組んで
依頼獲得してはいけないとか
弁護士は名義を貸したりしてはいけないなどです。

しかし、弁護士の不祥事で目立つし、最も社会的に問題なのは
依頼者からの預り金に手を付けることだと思います。
これは、倫理研修を受けなくても、
というか、
弁護士でない一般の人でも
他人のお金に手を付けるのは
犯罪でやってはいけないことだと
わかっているわけです。
それでもやってしまう弁護士がいるわけで
そういう弁護士が
倫理研修の頻度を多くしただけで
いなくなるのか
よくわかりませんが、
弁護士への信頼を
守るためにもいなくなってほしいですね。






( 2014/07/15 00:00 ) Category 弁護士 | トラックバック(-) | コメント(-)

第102回 中小企業のインターネットバンキングも補償されます 

インターネットバンキングがかなり普及するにつれて
インターネットバンキングに必要なIDやパスワードを不正に取得し
預金をすべて他の口座に移してしまう不正送金の被害が多発しています。

第95回 中小企業経営者のネットバンキング利用は注意
で書いたとおり、
これまで、不正送金の被害を受けたとしても
個人の場合は、個人に落ち度がないことを条件として
銀行が被害を補償してくれるのに対し、
中小企業の場合は、中小企業に落ち度がないケースでも
銀行が補償してくれるかどうかは
取引銀行次第ということになっていました。

そして、法律の理屈上は、むしろ銀行に落ち度がなければ
被害は補償してもらえない可能性が高かったのです。

しかし、
あまりにも中小企業を対象としたインターネットによる不正送金被害が続出し、
補償しないとすれば中小企業はインターネットバンキングを利用しなくなる
というところまで来たのか、
あるいは、
個人とあまり変わらない中小企業を個人と区別して補償しないのは
顧客保護に欠けると考えたためか
銀行は、今後は、個人だけでなく中小企業でも、
インターネットによる不正送金被害について
落ち度がなければ
被害を補償することにしたようです。

正式発表は、7月17日以降のようなので、
今被害に遭われた方の被害が補償されるかどうかは
わかりません。

ちなみにインターネットによる不正送金について
落ち度がない場合と認められるためには
下記の6つの条件を守ることが必要です。
条件に当てはまらない利用方法をしている場合は
今すぐに改めた方がよいと思います。

① ワンタイム認証等銀行の不正送金対策を利用すること
② パソコンの基本ソフト(OS)を最新版に更新していること
③ 最新のウイルス対策のセキュリティソフト導入しておくこと
④ メーカーのサポートが切れたソフトは使用しないこと
  (windowsXPを使用している場合は保護されないということだと思います)
⑤ ネットバンキング利用のパスワードを定期的に変更しておくこと
⑥ 銀行が指定した正規の手順以外の電子証明書の利用をやめること







( 2014/07/08 00:00 ) Category 話題の裁判・事件 | トラックバック(-) | コメント(-)

第101回 キャバクラでの生演奏が著作権侵害に 

ブログを初めて、第100回ということだったので
先ほどのテレビ出演の話の他にもう1つ。

毎日新聞によると、
キャバクラでの生演奏が著作権侵害になるという
判決が出たそうです。

店側は、ピアノはインテリアとしての要素が圧倒的に
強いなどと主張したようですが、
裁判所は、演奏で雰囲気作りをした店を好む客を集め
利益を増やす狙いだったと
曲を営業目的で利用していたと
認定したようです。

ピアノの生演奏は、
お店が雇ったピアニストが
曲を演奏しているので
店の営業上の利用となると考えるのが
普通だと思います。

これに関連して、
他人の曲を歌う歌手が
ライブをするのに場所を貸しただけ
という場合は、
著作権侵害をしたのは
歌手となり、
お店には責任はありません。

また、カラオケスナックは
客が曲を使って歌うのですが
過去の判例で、
客が歌うことを店の営業政策の一環として取り入れて
これを利用していわゆるカラオケスナックとしての雰囲気を作って
客を集めて利益を増大させることを目的としているので
客が歌っていたとしても
店が著作権侵害をしていることとなる
とされています。

営業上、音楽等を使用する場合には
著作権を侵害しないか注意が必要となります。


( 2014/07/01 00:00 ) Category 話題の裁判・事件 | トラックバック(-) | コメント(-)

第100回 フジテレビのスーパーニュースでコメントしました 

今回が100回目の連載となります。

だいぶ前の話ですが
6月5日のフジテレビのスーパーニュースの中で
コメントをしました。
内容は、ネット通販トラブルについてです。

しかし、残念なことに、当日は、他のニュースの関係で
時間がなかったせいか
ネット通販トラブルに対し、
街の声と、僕のコメント一言、
安藤優子キャスターが一言
という感じでした。

その他に、
シェアしたくなる法律相談所で、
下記記事が掲載されました。
興味のある方はご覧ください。

虎ノ門ヒルズ開業で注目の街、虎ノ門に法律事務所が集まる理由

なぜ家系図作成で逮捕?行政書士法とは何なのか

このブログの第101回目の記事もありますので
そちらもご覧ください。
( 2014/07/01 00:00 ) Category メディア | トラックバック(-) | コメント(-)
プロフィール

弁護士 高島秀行

Author:弁護士 高島秀行
第一東京弁護士会所属
東京都港区虎ノ門で
高島総合法律事務所経営
昭和40年生まれ
昭和63年慶応義塾大学法学部
法律学科卒業
平成6年弁護士登録

著書
『訴えられたらどうする!!』
『相続・遺産分割する前に読む本』
『企業のための民暴撃退マニュアル』
『Q&A改正派遣法早わかり』

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