弁護士高島秀行の資産を守り残す法律

資産を守り残すために事前に備える賢い法律利用方法

第323回 日産のゴーン会長逮捕 

フランスのルノー、日産自動車、三菱自動車の会長を務めている
カルロス・ゴーンが金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)で逮捕されました。

上場している会社は、有価証券報告書を内閣総理大臣宛てに提出しなければなりません。
その有価証券報告書の記載内容に基づき
投資家が会社の財務内容を把握して、投資をできるようにしているのです。
そこで、その有価証券報告書に誤りがあると
投資家の判断を誤らせることになることから
有価証券報告書の内容に虚偽がある場合は
刑罰が科されることとなっています。
これが有価証券報告書の虚偽記載罪ということになります。

その刑は10年以下の懲役、または1000万円以下の罰金となっています。

今回逮捕の容疑となった虚偽記載は、50億円の役員報酬を記載していなかった
ということです。

金額的に大きかったことから逮捕となったと思われます。

しかし、逮捕後の報道では、
子会社を利用して、会社に自宅を買わせて無償で利用していたことや
会社の業務を行っていないお姉さんとコンサルティング契約を結んで
多額の金銭を支払っていた疑いがあると言います。

これらは、会社法上の特別背任に当たる疑いがあります。
これらも罰せられることになるのかどうか
今後の捜査では注目ですね。

これが、株を100%ゴーンが持っているオーナー企業で、上場していない会社あれば
あまり問題はなかったのですが、
日産等は、上場企業であり、100%のオーナー企業でもなかったのですから、
公私混同は許されません。

そういう意味では、上場していない100%のオーナー企業の方が
経営は楽ということになります。


( 2018/11/27 00:00 ) Category 企業法務 | トラックバック(-) | コメント(-)

第322回 久兵衛がホテルオークラを訴えた  

高級寿司店である久兵衛が
建て替え後のホテルオークラでの
入居場所を巡って
訴訟を起こしました。

建て替え後のホテルオークラでの店舗の位置が
主要エリアから遠く離れた片隅を指定され
格を著しくおとしめられたというのが
その理由のようです。

報道では、
オークラが久兵衛の店舗の位置を確保しなければならない
法律上の理由が明らかになっておらず
単に新しいところでは格落ちだという主張だけのようなので
それでは、訴訟は勝てないのでは?
となってしまいます。

しかし、久兵衛は、今回、新しいホテルオークラに初めて入居するわけではありません。
久兵衛は旧ホテルオークラにも入居していたわけですから、
建て替えだから一時的に退去してほしいと言われた際に
オークラに条件を付けて、出るのが普通です。
その際に、新ホテルオークラの計画、位置などを普通なら確認を取るはずです。

しかし、訴訟では、そのようや約束違反ということでもなく、
新ホテルオークラでの位置は最近になって初めて知ったということのようです。

そうだとすれば、新ホテルオークラでの久兵衛の位置については
オークラとの間で約束はないから、オークラが自由に決められるということになってしまうかもしれません。

ただし、今回の店舗の出店契約(賃貸借契約)が以前の契約の継続と考えると
同等の位置に確保されるべきという主張も成り立つ可能性があります。

元々の契約でも、店舗の位置はその店舗の人気等を考慮してオークラ側が決められる
という内容になっていた可能性もあります。
そうだとすると、久兵衛の位置はオークラが自由に決められるということになります。

過去の契約内容や過去の契約と今回の契約の関係、立退きのときの話し合いの内容など
によっては、久兵衛の主張する店舗の位置が守られる可能性はありますが
これらの内容が全てオークラに有利な内容であれば、オークラ側の主張が通る
ということになります。

このように建替えのときの退去の話し合いは重要で、
これは、久兵衛だけの話ではありません。
ここを弁護士に相談し、場合によって依頼しておけば
このようなことにはならなかったのではないかと思います。




( 2018/11/20 00:00 ) Category 不動産 | トラックバック(-) | コメント(-)

第321回 ハラスメントゲーム 

セクハラ、パワハラ、モラハラ、マタハラ・・・・
世の中ハラスメントとして禁止される行為が多くなり
なかなか
社内でのコミュニケーションや仕事の依頼がしにくくなったと
言われたりします。
他方、被害者からすれば、そのようなハラスメントは禁止という風潮から
助けられている面もあります。

そういうなかなか難しい問題を取り上げているのが
ドラマ「ハラスメントゲーム」です。
主人公は、弁護士ではなく、
以前パワハラで飛ばされた経験を持つコンプライアンス室長です。

ドラマでは、
ハラスメントかハラスメントじゃないのかという難しい部分に焦点を当てるのではなく
ハラスメントに隠された加害者・被害者の裏側にあるものを
主人公が見抜いて解決するというものになっています。

今回のドラマでは、弁護士ものが多く
前回、前々回と取り上げましたが
個人的には、このハラスメントゲームが
一番面白いと思いました。

パワハラ、モラハラなどハラスメントがどういうことで
どういう場合がハラスメントになるかという簡単な説明も
ドラマ中にあります。

興味のある方はご覧になっていただければと思います。
( 2018/11/13 00:00 ) Category 話題の裁判・事件 | トラックバック(-) | コメント(-)

第320回 今度は弁護士資格のない元弁護士 

先週、
現在、弁護士のドラマで偽弁護士が主人公のものが
放映されていることをお話ししました。

今度は、弁護士資格を失った元弁護士が主人公のドラマです。
ドラマのタイトルは、「リーガルV」。
やはり、普通の弁護士の話は視聴者が飽きていると思われているのか
米倉涼子さん演じる今は弁護士資格を持っていない元弁護士が
個性的などちらかというとダメな弁護士を使って
事件を解決していくという話です。

弁護士でない人は、弁護士と報酬を分けたりしてはいけないし
弁護士を雇用して事件を受任したりすることもできません。

主人公は、事務所の管理人と言っていますが
実際の世界でこのようなことをすれば
非弁行為として摘発されてしまう可能性はあります。

これまで3回放映されていますが
弁護士のドラマとしては
先週取り上げた「SUITS」よりも「リーガルV」の方が面白いような気がします。

みなさんも、比較して見られたらよいかもしれません。

( 2018/11/06 00:00 ) Category 話題の裁判・事件 | トラックバック(-) | コメント(-)
プロフィール

弁護士 高島秀行

Author:弁護士 高島秀行
第一東京弁護士会所属
東京都港区虎ノ門で
高島総合法律事務所経営
昭和40年生まれ
昭和63年慶応義塾大学法学部
法律学科卒業
平成6年弁護士登録

著書
『訴えられたらどうする!!』
『相続・遺産分割する前に読む本』
『企業のための民暴撃退マニュアル』
『Q&A改正派遣法早わかり』

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