弁護士高島秀行の資産を守り残す法律

資産を守り残すために事前に備える賢い法律利用方法

第331回 後から商標登録されたら、先に使用していても使えなくなるか? 

シンガポールの有名ティラミス専門店である
「ティラミスヒーロー」が
「HIRO’S」という会社に「ティラミスヒーロー」という名称を
商標登録されてしまったので、
「ティラミスヒーロー」という名称を使用できなくなるという
騒動が起きました。
反発する消費者等の声の影響で「HIRO’S」は
「ティラミスヒーロー」に「ティラミスヒーロー」の名称の使用を認める
ことにしたようです。

ただ、そもそも、シンガポールの「ティラミスヒーロー」が
日本で先に「ティラミスヒーロー」という名称を使用していた場合には
「先使用権」と言って、後から商標登録されてしまったとしても
使用自体は認められる可能性がありました。

シンガポールの「ティラミスヒーロー」は
弁護士や弁理士に相談すれば
使用に問題はなかったと思われます。

ただ、先使用権が認められるためには
先に使用していたことだけではなく
一定の周知性(ある程度知られていたこと)などが
要件となっており
その要件を満たす必要があります。

「ティラミスヒーロー」が有名だったということが
証明できれば
「HIRO’S」という会社の商標登録自体を
無効だとすることも可能となります。

また、「ティラミスヒーロー」という名称が有名であったということが
証明できると
逆に、不正競争防止法により
「HIRO’S」の「ティラミスヒーロー」という名称を利用した
営業の差し止めや、損害賠償請求もできる可能性があります。

ただ、かなり有名なお店なら、有名であったことを証明するのは
簡単でしょうが、
ちょっと有名くらいだと、いざ有名だということを証明するのは
なかなか難しかったりします。
そういうことを考えると
商品名や店名を商標登録しておくことは
必要かもしれません。






( 2019/01/29 00:00 ) Category 企業法務 | トラックバック(-) | コメント(-)

第330回  専業主婦から弁護士に復帰するドラマ「GOOD WIFE」 

世の中、女性が働くことは当たり前となり
弁護士でも、女性弁護士は増えています。
通常の職業であれば
育児中は休職したり、
一度退職して子育てに専念する女性は多いでしょうが
弁護士の場合は、
自営業ということもあって、
育児中に休職したり、退職したりすることは
少ないかもしれません。

そんな珍しい女性弁護士が主人公のドラマが始まりました。
ドラマ「GOOD WIFE」です。
主人公は、東京地検特捜部の部長までした優秀な検事と結婚して
弁護士を辞めて、子育てに専念してきたけれども
夫が収賄容疑で逮捕され、
しかも、女性記者との不倫疑惑があり
家庭の収入確保や将来の離婚への備えということもあって
再び弁護士として働き始めるという設定です。
子育て等の経験を生かして
事件を解決していくということのようです。

第1回は、裁判は奮闘むなしく一審で敗訴してしまいます。
しかし、その後に亡くなっているかもしれないと思われていた
子供が生きて発見されたことから
逆転で勝訴的な和解をするというものでした。

16年ぶりに弁護士の仕事に戻るという場合
以前弁護士の仕事をしていたのであれば
裁判等についてはやり方は変わらないので
あまり影響はないと思います。
ドラマの中では証人尋問中の相手方の異議に対する
対応がうまくいきませんでしたが
実際はブランクがあっても
そのようなことはないと思います。

実際にブランクがあるとすると困るのは
会社法など主要な法律が変わっていることだと思います。
刑事事件では裁判員裁判がありますし
民事信託など新しい制度も認められています。

ただ、なかなか法律が変わったことに気付かず主人公が困るということを
ドラマにするのは難しいことから
証人尋問中に久しぶりの裁判で
相手方からの異議に困るということになってしまったようです。

ただ、裁判や弁護士のドラマという意味では
きちんとしていたと思います。

一点、やはりこのドラマでも、
法律事務所の職員が検察庁から
裁判に必要な情報を入手するという場面がありました。
弁護士ドラマは、
弁護士が違法に証拠や情報を収集しないと成り立たないかと思い、
その点はとても残念ですね。




( 2019/01/22 00:00 ) Category 話題の裁判・事件 | トラックバック(-) | コメント(-)

第329回 今度はスキャンダル専門弁護士 

1月になってまた
新しいドラマのクルーが始まりました。
今回も弁護士を主人公とするドラマが
2本あります。

弁護士のドラマは、
医師や警察のドラマと同様に
多くなってきましたね。
それだけ世間に注目を浴びるのは
よいことだと思います。

さて、今回取り上げるドラマは
「スキャンダル専門弁護士QEEN」
スキャンダルを専門にする弁護士は
実際にはいないと思いますが
企業の危機管理や
不祥事が起きたときの対応を取り扱う弁護士は
多いと思います。

初回の話は、
アイドルグループの解散を巡ってのテレビ番組内での謝罪会見が
テーマとなっていました。
このドラマを放映しているフジテレビで、
同様のことが実際にありましたから、
視聴者にそれとの対比で見させるという点で、
ちょっとおもしろかったかもしれません。

ただ、弁護士の事件の解決手法が
相手の弱みを見つけてそれが世間に知られないようにすることを
条件とするというようなもので、
それはどうかなと思いました。

最近の企業法務を取り扱うドラマでは
主人公の弁護士が相手方企業の弱みを握って
それを交渉材料にするものが多いと思います。

そのようなこともないとは言えませんが、
普通は法律と証拠によって解決するのが
弁護士の仕事なので
ドラマを見るみなさんが
弁護士は相手の弱みを握って交渉して
勝つのが仕事と
勘違いしないといいなと思っています。
( 2019/01/15 00:00 ) Category 話題の裁判・事件 | トラックバック(-) | コメント(-)

第328回 高校の強歩大会での生徒の死亡に損害賠償責任なし 

高校の強歩大会で
参加した生徒が死亡した事件で
遺族が県を相手取り
AEDによる救護が不十分だったとして
損害賠償請求を行った事件で
判決がありました。

まず、強歩大会とは
競歩ではなく、
長い距離を歩く行事のことのようです。

その学校行事に参加した生徒が
亡くなってしまったことから
救護措置が不十分だったとして
遺族が亡くなった生徒に代わり
損害賠償請求を行ったということです。

判決では、
学校の救護体制の不十分さが認定されました。
しかし、死亡原因が不明であったことから
学校の救護体制が不十分だから亡くなったのか
その他の原因で死亡したのかがわからないとして
県(学校)の責任はないとして
遺族の請求は棄却されました。

みなさんは、発生した結果が大きければ
誰かが責任を負わなければかわいそうという思いもあって
法的責任が認められなければおかしいと思われるかもしれません。
本件では、裁判所も救護体制が不十分だと認定していることから
なおさら、県の責任は認められるべきということになりそうです。

しかし、法律上は、たとえ救護体制が不十分であったとしても
死亡の原因が救護体制が不十分だったからと言えなければ
損害賠償責任は認められません。
結果が重大だからと言って必ず法的責任が認められるわけではないのです。

したがって、今回のケースでは、判決は、遺族の損害賠償請求は
認められないということになりました。


( 2019/01/08 00:00 ) Category 損害賠償請求 | トラックバック(-) | コメント(-)

明けましておめでとうございます。 

明けましておめでとうございます。

相続に関する法律が改正され、今年の7月1日から施行されることとなっています。
これまでよりも配偶者が優遇されたり、遺言書の作成が簡単になったりしています。
気になる方は、ご相談いただきたいと存じます。

改正の内容については、ブログで書いていきたいと思っています。

今年もよろしくお願いします。

平成31年元旦

( 2019/01/01 00:00 ) Category 未分類 | トラックバック(-) | コメント(-)
プロフィール

弁護士 高島秀行

Author:弁護士 高島秀行
第一東京弁護士会所属
東京都港区虎ノ門で
高島総合法律事務所経営
昭和40年生まれ
昭和63年慶応義塾大学法学部
法律学科卒業
平成6年弁護士登録

著書
『訴えられたらどうする!!』
『相続・遺産分割する前に読む本』
『企業のための民暴撃退マニュアル』
『Q&A改正派遣法早わかり』

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