弁護士高島秀行の資産を守り残す法律

資産を守り残すために事前に備える賢い法律利用方法

第134回 バイナリ-オプション取引に気を付けてください 

半年くらい前の話ですが、国民生活センターが
バイナリ-オプション取引、特に海外事業者との取引に
注意するよう呼びかけました。

バイナリ-オプション取引の仕組みは
何と、一定時期の為替が一定金額より高いか安いかを予測して
当たればお金が支払われ、外れれば支払った金額を失うことから
賭博に近い取引となっています。

その仕組みが賭博に近いと言っても
金融取引なので
金融庁に金融取引業者としての登録を行わない限り
日本では取引できないのですが、
海外事業者が無登録で
ホームページ等を通じて取引を行っており、
しかも、取引を中止して払い戻しを請求しても
それに応じないケースが増えているというのです。

取引中止を求めて返金を要求しても返金に応じないということは
もともと返す気がなく、バイナリ-オプション取引というのは
お金を払わせる口実に過ぎないとも考えられます。

取引相手が海外の事業者である場合
日本の法律が及ぶのか
及んだとして責任追及が可能なのか
などの問題もあることから
海外の事業者との取引をするのであれば
万が一のときはその国の弁護士や警察に依頼しないと
トラブルを解決できないことも十分認識して
その費用や労力も負担する覚悟の上で、
取引をすることが必要だと思います。

普通の人はそのような覚悟はないでしょうから
海外事業者との取引は止めた方が賢明です。

バイナリ-オプション取引について言えば
海外事業者を名乗っているものの
日本人が詐欺目的で海外事業者を名乗っているという
噂もあります。
怪しい取引には手を出さないのが一番です。







( 2015/02/17 00:00 ) Category 話題の裁判・事件 | トラックバック(-) | コメント(-)
プロフィール

弁護士 高島秀行

Author:弁護士 高島秀行
第一東京弁護士会所属
東京都港区虎ノ門で
高島総合法律事務所経営
昭和40年生まれ
昭和63年慶応義塾大学法学部
法律学科卒業
平成6年弁護士登録

著書
『訴えられたらどうする!!』
『相続・遺産分割する前に読む本』
『企業のための民暴撃退マニュアル』
『Q&A改正派遣法早わかり』

QRコード
QR