弁護士高島秀行の資産を守り残す法律

資産を守り残すために事前に備える賢い法律利用方法

第142回 子供の起こした事故の親の責任は? 

みなさんは、子供が事故を起こしたら親が責任を取るのは
当然だと思っている方が多いと思います。

いろいろ相談に乗っていると
子供が成人していても、
子供が犯罪を犯したら
親が責任を取るのは当然だとか、
子供が成人していても
子供が借金を返さないときは
親が代わりに払うべきだなどと
考えている人が多いからです。

子供が成人していても
そのように考える方が多いのですから
未成年の子供の起こしたこととなれば
親が責任を負うのが当然と考えているだろうと
思われるわけです。

法律も、子供が起こした事故については
親の監督責任を認めています。
子供は判断能力に乏しいばかりでなく
支払い能力にも乏しいことから
これまで裁判所は親の監督責任を
広く認めてきました。

ところが、今回最高裁は
親の監督責任を無制限に認めるのではなく
子供の行為が日常生活で普通の行為であれば
親の監督責任は免れられる
という判断をしました。

この判決を受けて、親は子供の監督責任が無くなった、
あるいは
認知症の老人を介護をする人の監督責任が無くなった
ような報道が一部でなされています。

しかし、最高裁は、あくまでも、日常的に行うことが普通の行為であれば
親の監督責任はないということなので、
いじめやけんか、禁止されている場所でのキャッチボールなどで
事故が起きた場合はやはり親は監督責任を負うこととなると思います。

また、認知症の老人が線路に入り込んでしまうことも
日常の普通の行為とは言えないので
やはり今回の最高裁の論理からは
介護する人に監督責任があるという判断になると思います。




( 2015/04/14 00:00 ) Category 話題の裁判・事件 | トラックバック(-) | コメント(-)
プロフィール

弁護士 高島秀行

Author:弁護士 高島秀行
第一東京弁護士会所属
東京都港区虎ノ門で
高島総合法律事務所経営
昭和40年生まれ
昭和63年慶応義塾大学法学部
法律学科卒業
平成6年弁護士登録

著書
『訴えられたらどうする!!』
『相続・遺産分割する前に読む本』
『企業のための民暴撃退マニュアル』
『Q&A改正派遣法早わかり』

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