弁護士高島秀行の資産を守り残す法律

資産を守り残すために事前に備える賢い法律利用方法

第229回 サッカーのプレー中の事故で損害賠償責任? 

スポーツは元々プレーヤーが
スピードやパワーといった自分の能力を最大限に発揮し
勝ち負けを競うものですから、
危険が伴います。
そこで、プレー中の事故は、
ルールに従ってプレーをしている限り
相手にケガが発生したとしても
プレーヤーは法的な責任を負わないというのが原則です。

ところが、この度東京地方裁判所で
社会人リーグ4部の試合で
選手同士が衝突した件で、
ケガをさせた選手に損害賠償責任を認める判決が
出ました。

判決は、故意に相手の選手を蹴ったことは否定しましたが
退場処分が科されうる行為だったと認定していますので
ルールに従った行為ではなかったと見たようです。

しかし、問題なのは、その試合で審判は、
反則を取らなかったのです。
審判が反則を取らなかった行為について
裁判所がルール違反だと認定したのです。

過去の裁判例には
サッカーの授業で、
生徒が蹴ったボールが他の生徒に当たって
失明をしてしまったケースでも
ルールに従った行為に基づくものなので
責任はないとしたものがあります。

今回のケースは、
ラフプレイであってルールに従った行為ではないと
裁判所が認定したわけですが
この判断が正しいとすれば裁判所がスポーツのプレイ中の事故を
いちいちルールに従った行為かどうか
判断することになってしまいます。

それについてはちょっと疑問に思います。
( 2017/01/17 00:00 ) Category 損害賠償請求 | トラックバック(-) | コメント(-)
プロフィール

弁護士 高島秀行

Author:弁護士 高島秀行
第一東京弁護士会所属
東京都港区虎ノ門で
高島総合法律事務所経営
昭和40年生まれ
昭和63年慶応義塾大学法学部
法律学科卒業
平成6年弁護士登録

著書
『訴えられたらどうする!!』
『相続・遺産分割する前に読む本』
『企業のための民暴撃退マニュアル』
『Q&A改正派遣法早わかり』

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