弁護士高島秀行の資産を守り残す法律

資産を守り残すために事前に備える賢い法律利用方法

第230回 弁護士会がAVプロダクションの代理人弁護士を懲戒? 

弁護士は、明らかに不当な事件を受任してはいけません。
弁護士には、弁護士の信用を守るために、そういうルールがあります。

この度、AV(いわゆるアダルトビデオ)への出演契約を結びながら
出演を拒否した女性に対し、AVプロダクションが訴訟を起こしたことについて
代理人をした弁護士に対し、懲戒処分にするかどうか検討するよう
弁護士の元締めである日本弁護士連合会(日弁連と言います)が
代理人を務めた弁護士の所属する弁護士会に求めました。

理由は、プロダクションが女性に対する多額の違約金を請求する
訴訟の代理人となり、AV出演を強制する威圧的効果が
あるからというものです。

弁護士は、最初に書いたとおり、不当な目的の仕事を請け負うことはできません。
しかし、逆に、刑事事件の被告の弁護など、
一般の方からすると、そんな悪い奴の味方をしていいのかと思うようなことを
仕事としてすることは認められています。

したがって、不当か不当でないかは、その境界線は微妙なところです。
明らかな違法行為ならわかりやすいですが
AVプロダクションは、今の日本の法律では違法ではありません。
したがって、出演契約も違法ではないと思うのです。
それにもかかわらず、違約金を求めるプロダクションの代理人を務めただけで
懲戒という弁護士会から罰を受けるということは
なかなか納得できないですね。
(もちろんAVプロダクションのやっていることが正しいとか
違約金が認められるべきと言っているわけではありません)

もともと所属の弁護士会は
懲戒については、提訴自体は問題ではないと判断していて
それが普通の弁護士の感覚だと思います。

日弁連がこのような判断をすると
弁護士としては事件の受任について委縮してしまい
かえって、国民の裁判を受ける権利等が害されたり
弁護士の業務が縮小してしまうような気がします。
( 2017/01/24 00:00 ) Category 弁護士 | トラックバック(-) | コメント(-)
プロフィール

弁護士 高島秀行

Author:弁護士 高島秀行
第一東京弁護士会所属
東京都港区虎ノ門で
高島総合法律事務所経営
昭和40年生まれ
昭和63年慶応義塾大学法学部
法律学科卒業
平成6年弁護士登録

著書
『訴えられたらどうする!!』
『相続・遺産分割する前に読む本』
『企業のための民暴撃退マニュアル』
『Q&A改正派遣法早わかり』

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