弁護士高島秀行の資産を守り残す法律

資産を守り残すために事前に備える賢い法律利用方法

第249回 離婚をしてから10年経ってから損害賠償請求? 

芸能人の泰葉さんが、
元夫の春風亭小朝さんに対し
結婚生活で受けた虐待などを理由に
損害賠償請求訴訟を起こすと
言っていることが
報道されていました。

芸能関係のニュースには
疎いですが、
泰葉さん、小朝さん夫婦が離婚したのは
最近ではなかった気がしていましたが
何と、10年前の2007年に離婚していたようです。

ということは、
婚姻生活中の虐待は
10年以上前にされたもの
ということになります。

通常、虐待等に基づく損害賠償請求は
法律的に言うと、不法行為に基づく損害賠償請求ということになります。
不法行為に基づく損害賠償請求は、
消滅時効が、不法行為を知ってから3年とされています。

すると、10年前に、離婚していたわけなので
離婚するときに、虐待があったことは知っていたはずで
普通は、それが離婚原因となっていることから
離婚の際に慰謝料を請求するということになります。

離婚の際には請求せず、
離婚してから3年以内にも請求せず、
10年以上経過してから請求するとすれば
もうそれは時効で消滅しているということになります。

泰葉さんの相談している弁護士もそういう説明はしていると思います。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)により
請求することができなかったから時効は進行しないという
主張をすると考えられます。

しかし、PTSDで損害賠償請求ができないくらいの状態であれば
離婚もできないような気がします。
そうだとすると、泰葉さんの損害賠償請求は
虐待の有無にかかわらず、
認められない可能性が高いと思われます。

みなさんは、離婚する際に、相手に金銭を請求するのであれば
離婚のときに一緒に請求した方がよいと思います。
一度話し合いで離婚をしてしまうと、
離婚の話し合いで解決したという主張をされてしまう可能性もありますし
相手は離婚したのだから、どうでもいいと
誠実な対応をしないことも考えらえます。

また、時効の問題もあります。
慰謝料請求は、不法行為を知ったときから3年で
財産分与は、離婚のときから2年となります。

みなさん、気を付けてください。





( 2017/06/06 00:00 ) Category 離婚 | トラックバック(-) | コメント(-)
プロフィール

弁護士 高島秀行

Author:弁護士 高島秀行
第一東京弁護士会所属
東京都港区虎ノ門で
高島総合法律事務所経営
昭和40年生まれ
昭和63年慶応義塾大学法学部
法律学科卒業
平成6年弁護士登録

著書
『訴えられたらどうする!!』
『相続・遺産分割する前に読む本』
『企業のための民暴撃退マニュアル』
『Q&A改正派遣法早わかり』

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