弁護士高島秀行の資産を守り残す法律

資産を守り残すために事前に備える賢い法律利用方法

第250回 年収1700万円の医師の年俸に残業代は含まれている? 

年収1700万円の医師が残業代を求めて
勤務先だった病院に対し訴訟を起こしています。

もちろん、医師であろうと残業代の請求権は
ありそうですが、
本件は、通常の残業代とは異なります。

その病院では、
午後9時以降の残業代と
休日に必要不可欠な業務については
残業代は支払われていたのです。

ということは、
医師は、午後9時までの残業代の支払いを求めた
ことになります。
そして、この9時までの残業代が
年俸1700万円に含まれていたのか
ということが裁判の争点になりました。

一審は、
「医師の仕事は時間に応じた賃金には当てはまらない」
とした上で
高額な年俸を考慮して「時間外手当は年俸に含まれていた」
としました。
二審の高等裁判所も同じ結論でした。

しかし、この度、最高裁判所は、弁論を開きました。
最高裁が弁論を開くのは
二審の結論を変えるときだけなので
最高裁判所は、
時間外手当は年俸に含まれていたとした
二審の結論を変える見通しが高いのです。

最高裁の判決は
7月7日に出される予定だそうです。

まだ最終的な判断は出ていませんが
年俸制の場合は
時間外手当が計算できるように
何時間分の時間外手当が含まれていると
明示しなければならないというのが
判例の立場です。
今回の最高裁判決もこれと同じ結論を
取るということなのかもしれません。

年俸1700万円の医師でも
残業代何時間分と明示しないと
残業代込の年俸とは言えない
とすると
通常のサラリーマンでは
まず難しいということになります。
雇い主には厳しい判決になりそうです。

7月7日の判決が出たら
またご報告します。






( 2017/06/13 00:00 ) Category 企業法務 | トラックバック(-) | コメント(-)
プロフィール

弁護士 高島秀行

Author:弁護士 高島秀行
第一東京弁護士会所属
東京都港区虎ノ門で
高島総合法律事務所経営
昭和40年生まれ
昭和63年慶応義塾大学法学部
法律学科卒業
平成6年弁護士登録

著書
『訴えられたらどうする!!』
『相続・遺産分割する前に読む本』
『企業のための民暴撃退マニュアル』
『Q&A改正派遣法早わかり』

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