弁護士高島秀行の資産を守り残す法律

資産を守り残すために事前に備える賢い法律利用方法

第253回 弁護士会の照会で調査 

裁判は
相手がどこの誰かがわからないと
起こせないということがあります。

依頼者の知っている住所に内容証明郵便を送付したら
転送されてしまったという場合には
転送先が相手が実際に住んでいる住所となります。

ただ、一般的に郵便局では、
転送先は、守秘義務があるとして
教えてもらえません。

そこで、弁護士は、
弁護士会の照会制度を利用して
転送先を調査しようとしました。

ところが、郵便局は、守秘義務があるとして
照会に回答しませんでした。

そこで、弁護士会は、照会に回答してもらえなかったことにより
慰謝料を請求して訴訟を起こしました。

弁護士会は、一審は敗訴して、二審は勝訴しました。
最高裁では、
「回答されなくても、弁護士会に損害はない。
ただし、回答義務の有無については、
判断する必要がある。」として
名古屋高裁に差し戻しました。

そして、この度、名古屋高裁での判決が出されました。
判決は、郵便局の回答義務を認めるものです。

これで、相手方が転居したのに住民票を移していないような場合に
相手がどこに住んでいるかを調べることが可能となります。

住民票が移されていないのに
郵便は転送されてしまうというケースは
よくあって、訴訟を起こしてから
転送先を調べるよう裁判所から言われることも多いです。

これまでは、郵便局の職員と
「開示して欲しい。」「開示しない。」という
押し問答が繰り返されるということでしたが
これで弁護士会の照会を使えば
相手の居所がわかるということになります。

最近は、3大都市銀行は相手方の預金の有無も弁護士照会で
回答してくれるようにもなり、
通常では調べられないことについて
弁護士会の照会で調査できる場合もあります。

こういうことが調べられるかということがあったら
弁護士に相談してみてください。
弁護士会の照会で調査できることもあるかもしれません。


( 2017/07/04 00:00 ) Category 弁護士 | トラックバック(-) | コメント(-)
プロフィール

弁護士 高島秀行

Author:弁護士 高島秀行
第一東京弁護士会所属
東京都港区虎ノ門で
高島総合法律事務所経営
昭和40年生まれ
昭和63年慶応義塾大学法学部
法律学科卒業
平成6年弁護士登録

著書
『訴えられたらどうする!!』
『相続・遺産分割する前に読む本』
『企業のための民暴撃退マニュアル』
『Q&A改正派遣法早わかり』

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