弁護士高島秀行の資産を守り残す法律

資産を守り残すために事前に備える賢い法律利用方法

第275回 最高裁は結論を変えるときだけ開かれる 

マンション管理組合の理事長を理事会で解任できるか
ということが争われている訴訟で
最高裁で法廷での裁判(弁論)が行われることと
なりました。

最高裁での裁判は、
基本的には、書面審理で
法廷での裁判は滅多に行われていません。

僕も弁護士歴20年以上になりますが
一度も最高裁の法廷で裁判をしたことはありません。

最高裁での裁判を求めることを上告と言いますが
上告は、憲法違反や最高裁判例違反などがないと
認められないので、
上告をすること自体少ないこともあります。

それに加えて、最高裁では
原審の判決の結論を変えるときだけ
法廷での裁判が行われるということがあります。

要するに、最高裁では逆転するか
逆転されるかの場合のみ
最高裁の法廷で裁判をするということになる
わけです。

だから、最高裁の法廷で裁判をしたことがある弁護士は
上告した側であれば、最高裁で逆転判決を取ったということになるので
名誉なことなのですが
上告された側だとすると、最高裁で逆転されてしまった
不名誉なこととなってしまいます。

しかも、最高裁から法廷で裁判を行いますという連絡が来ると
結論が変わるということが事前にわかってしまうので
負ける方(原審では勝った方)が
その後に実際の最高裁の法廷で、いくら良い主張をしても
意味が無いのです。

せっかくの最高裁での裁判ですが
負けが予定されている方にとっては
かなりむなしい裁判ということになります。

これに対し、勝ちが決まっている方が
滅多に開かれない最高裁の法廷で
自分たちの主張が認められるとわかって主張をするのですから
これほど気持ちがよいものはないと思います。

ちなみに、
最初にあげた理事長の解任については
原審が認めないという結論だったので
最高裁では解任を認めるという判決になることが
予想されます。

この内容については
最高裁判決が出たら取り上げます。










( 2017/12/05 00:00 ) Category 訴訟・裁判 | トラックバック(-) | コメント(-)
プロフィール

弁護士 高島秀行

Author:弁護士 高島秀行
第一東京弁護士会所属
東京都港区虎ノ門で
高島総合法律事務所経営
昭和40年生まれ
昭和63年慶応義塾大学法学部
法律学科卒業
平成6年弁護士登録

著書
『訴えられたらどうする!!』
『相続・遺産分割する前に読む本』
『企業のための民暴撃退マニュアル』
『Q&A改正派遣法早わかり』

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