弁護士高島秀行の資産を守り残す法律

資産を守り残すために事前に備える賢い法律利用方法

第301回 定年後の再雇用、待遇格差に遂に最高裁判決 

定年後の再雇用の際に、
それまでの給料を減額してよいか
基本給以外の手当はどうかについては
これまで、各地方裁判所や高等裁判所で
争われてきました。

一審判決では、同じ職務を行っているのに
給料を減額することは違法で
会社に同一の給料を支払えと命じました。

この点最高裁は、
再雇用者は定年まで正社員の給料を支給され
老齢厚生年金も予定されていることから
これらを考慮して不合理かどうかを判断するとしました。
そして、会社が定年後は職務給がない代わりに
基本給与額を定年時の水準以上として
収入の安定に配慮していること、
歩合給で労務の成果が給料に反映されやすくされていること、
老齢厚生年金の支給開始まで2万円の調整金も支給されること、
などから、
退職時の給料よりも再雇用時の給料が減額されても
不合理とは言えないと判断しました。

このように最高裁は、一般的に行われている
再雇用の際の給料の減額を認めました。
しかし、無制限に減額してよいというわけではありませんので
会社側は再雇用する場合、
給料を減額する金額の範囲に合理的な理由があるのかどうか
検討して、理由を説明できるようにする必要があります。

( 2018/06/12 00:00 ) Category 企業法務 | トラックバック(-) | コメント(-)
プロフィール

弁護士 高島秀行

Author:弁護士 高島秀行
第一東京弁護士会所属
東京都港区虎ノ門で
高島総合法律事務所経営
昭和40年生まれ
昭和63年慶応義塾大学法学部
法律学科卒業
平成6年弁護士登録

著書
『訴えられたらどうする!!』
『相続・遺産分割する前に読む本』
『企業のための民暴撃退マニュアル』
『Q&A改正派遣法早わかり』

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