弁護士高島秀行の資産を守り残す法律

資産を守り残すために事前に備える賢い法律利用方法

第332回 遺言の内容を知ったら、1年以内に遺留分減殺請求(相続5) 

今回は、相続シリーズの5回目です。
前回は、自筆の遺言を発見したらすぐに検認の申立を
する必要があるというお話をしました。
第306回 自筆の遺言書がある場合はすぐに検認の申立の義務があります(相続4)

そうすると、検認により、他の相続人に遺言の内容が知られることとなります。
みなさんが、運よく、亡くなった方から
「私の遺産は全て○○に相続させる」と
みなさんに遺産を全て相続させるという遺言を書いてもらえたとしても
全ての遺産をみなさんが取得できるわけではありません。

法律は、遺留分と言って、
法定相続人のうち、子、孫、両親、祖父母、配偶者には
法定相続分の2分の1を最低限の取り分として
定めているからです。
ただし、両親、祖父母のみが相続人となるような場合は
両親、祖父母の遺留分は3分の1となります。

例えば、Aさんには妻Bと子供Cがいます。
Aさんが妻Bに全ての遺産を相続させるという遺言を書いた場合は
子供Cは、法定相続分である2分の1の2分の1=4分の1の遺留分があることとなります。

法定相続人のうち、兄弟には遺留分が認められていませんから
兄弟が相続人の場合に
遺言書で全て遺産を相続させると書いてもらえれば
遺産は全てみなさんが取得できることとなります。

例えば、Aさんには、両親、祖父母、子供もなく、妻Bと妹Cがいます。
遺言を書かない場合は、法定相続分は妻Bが4分の3、妹Cは4分の1となります。
ところが、妻Bに全ての遺産を相続させるという遺言を書いた場合は
妹Cには、遺留分がないので、全ての遺産を妻Bが取得することとなるのです。

検認をすると、法定相続人に裁判所から呼出状が来ます。
そして検認の日に、遺言書の内容がわかることとなります。
遺留分は、遺言の内容から、自分の遺留分が侵害されていると知ったときから
1年に内に行使しないと時効で消滅してしまいます。

これが過ぎてしまうと、どんなに優秀な弁護士も遺留分を取り戻すことは
難しくなります。

自分に不利な遺言がかかれていた場合は
まず、弁護士に相談された方がよいと思います。

( 2019/02/05 00:00 ) Category 相続・遺産分割 | トラックバック(-) | コメント(-)
プロフィール

弁護士 高島秀行

Author:弁護士 高島秀行
第一東京弁護士会所属
東京都港区虎ノ門で
高島総合法律事務所経営
昭和40年生まれ
昭和63年慶応義塾大学法学部
法律学科卒業
平成6年弁護士登録

著書
『訴えられたらどうする!!』
『相続・遺産分割する前に読む本』
『企業のための民暴撃退マニュアル』
『Q&A改正派遣法早わかり』

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