弁護士高島秀行の資産を守り残す法律

資産を守り残すために事前に備える賢い法律利用方法

第45回 生前贈与は相続時に精算 

父Aが亡くなり、子供XYZが相続人となりました。
遺産は9000万円ありました。
長男Xは、
家を建てる際に2000万円をもらっていました。
次男Yは、
事業資金のため、やはり1000万円をもらっていました。
三男は、
特に、生前贈与は受けていませんでした。
このような遺産分割では、
どのように遺産を分けるのでしょうか。

遺産は、9000万円、子供3人が相続人ですから、
3分の1ずつで、
1人3000万円ずつ分ければよいとも考えられます。

しかし、XとYは、
生前に2000万円、1000万円と
それぞれ贈与を受けています。

これらの贈与を「特別受益」と言って、
遺産分割の際に、
これらを考慮して、遺産分割をすることとなります。

具体的には、
遺産総額にこれらの生前贈与額をプラスします。
そこで、遺産総額は
1億2000万円あったこととなります。

そうすると、XYZの相続分は3分の1ですから、
1人4000万円ずつ取得することとなります。
そして、Xは既に2000万円、Yは既に1000万円を
生前贈与としてもらっていますから、
その分を引いて、今回、
Xは2000万円、Yは3000万円、Zは4000万円を
遺産分割で取得することとなります。

実際の遺産分割では、特定の相続人が、
この生前贈与を受けていたという
「特別受益」の主張がなされることが多いです。
ただ、特別受益を主張するには、その証拠が必要で、
遺産分割の際には贈与から既に何十年も経過していて
立証が難しいことも多いです。

したがって、なかなか難しいとは思いますが、
兄弟が両親から大きなお金をもらっていた場合は、
通帳や振込書などの証拠を
生前から取っておいた方が良いと思います。

( 2013/07/02 00:00 ) Category 相続・遺産分割 | トラックバック(-) | コメント(-)
プロフィール

弁護士 高島秀行

Author:弁護士 高島秀行
第一東京弁護士会所属
東京都港区虎ノ門で
高島総合法律事務所経営
昭和40年生まれ
昭和63年慶応義塾大学法学部
法律学科卒業
平成6年弁護士登録

著書
『訴えられたらどうする!!』
『相続・遺産分割する前に読む本』
『企業のための民暴撃退マニュアル』
『Q&A改正派遣法早わかり』

QRコード
QR